ジュゼッペ・トルナーレ監督 1989年 イタリア・フランス
情に流されない真の友情をみせてくれる作品
〔1〕テーマ(Theme)
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友情
〔2〕ストーリー(Story)簡略に
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映画好きの少年(トト)が島の映写技士(アルフレード)と友人になる。
青年に成長したトトは恋をするが、兵役から帰ると恋人は行方不明で、映写技師の仕事もなくなっていた。
トトはアルフレードのすすめで島を出ることにする。
30年後、アルフレードの葬式のため、トトが島にかえってくる。
〔3〕Main Character(主な登場人物)
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△サルヴァトーレ・ディ・ヴィータ(トト)
シチリア島の少年(青年・大人)。映画館に通いつめている。
△アルフレード
島の映写技士
△エレナ
青年になったトトの恋人
〔4〕・1 バリア(障壁)
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少年期のトト。家においてあった映画のフィルムが発火して、あやうく妹がオオヤケドを負うところだった。
母は映画とアルフレードの話しかしないトトに苛立ち、映画館への出入り禁止を言い渡す。
トトはアフルレードの奥さんからお弁当を受け取り、それを口実に映写室へいく(機転)。
青年期。エレナに恋したトトは愛を告白する。だが、断られてしまう。しかし、アルフレードから、ある恋の話を聞いたトトは、エレナのもと毎日通う(一途・一生懸命さ)。
〔4〕・2 ヘルパー(主人公に対しアドバイスや助けをもたらす人物)
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アフルレード。トトに映写技術を教える。だが、トトの才能や人柄をよく知っているアルフレードは、ほかのもっと重要な仕事が待っていると助言する
〔4〕・3 ダイアニサイアック(Dionysiac)夢中になる、主人公に共感を得る。
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兵役から帰ってきたトトは、アルフレードへ会いにいく。映画館の火災で視力を失ったアルフレードは年をとり、ほとんど外出もしなくなっていた。アルフレードはトトに島を出るように言う。
ひさしぶりに会えた大好きなトトと、これからはずっと一緒にいたいとアルフレードは思うだろうことは、だれの目にも明らかだ。だが、アルフレードはトトの将来を考え、島から出るようにという。
〔4〕・4 シーンにおける「間(マ)」・ユーモア(笑い)
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映画の後編を待ちつづける観客たち。「映画の後編をみせろ」と口々に叫ぶなか、1人の男が立ち上がって言った。「おれは後編を観たことがあるから、ストーリーをみんなに話してやるぞ!」……観客たちからブーイングが上がる。
映画館前の広場で寝泊りする男。「ここはおれの広場だ」が口癖である。ある晩、映画館に入りきらない観客を残したまま、オーナーが閉館してしまう。
そこでアルフレードが広場の壁に映画を映してあげる。それをみたチケット係がみんなの前に出て言った「チケットを買ってくれ」。すると観客から「ここはみんなの広場だ」「そうだそうだ」と声があがる。そこへすかさず広場の男が叫んだ。「ここはオレの広場だ!」
焼けた映画館を、立ち尽くして茫然とみつめる街の人々。その後ろをヤギの一群が通り過ぎる。
〔5〕Comments(論評、批評、意見)
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アルフレードとトトの友情は多くの人の涙を誘うだろう。アルフレードはトトの頭の回転のはやさや、学業の優秀さをよく知っている。
火災のために引退したアルフレードのかわりにトトが映写技士になったときもアルフレードは、いまは映画館とお前の関係をうまくいっているが、長続きはしない。お前にはほかの仕事が待っている、と言う。
兵役から帰ってきたトトに対しても、村を出て帰ってくるな、と言う。
年をとり、目も不自由になったアルフレードにしてみれば、ほんとうはトトにずっと傍にいてほしい気持があったろう。
だが、自分がさびしいという理由だけで、若く才能あふれるトトをつなぎとめておくことは絶対にできない。そんな強い意思でアフルレードは幾度も、村を出て帰ってくるな、と言う。
トトもそんなアルフレードの気持をわかっているので、村を出ることにする。
ローマで成功したトトはベンツに乗り、映画監督になった。だが、エレナ以上に心から愛する人に出会えていない。
そんなトトがアルフレードの葬式の報を受け、30年ぶりに故郷に帰る。
映画を介して歳が離れているトトとアルフレードの友情が生まれる。時代の変化(ビデオの普及)のなかにあって、「情」に流されることなく強い意思で友人に助言する。
(いじわるな人だったら、出て行こうとするトトの邪魔をするかもしれない。
普通の人だったら、せめて邪魔はしないだろう。友人なら、トトの背中を押すだろう)
有名な作品のため、観たことがある人も多いだろう。現代の日本においてこそ、多くの人に観てもらいたい作品のうちのひとつだ。